住職レター 令和3年3月号

 春彼岸が終わりました。新型コロナウィルス感染症がパンデミックとなり、日常が様変わりしてから2年目の春を迎え、壇信徒さまのご自宅のお仏壇へのお参りも、昨年同様、希望される方だけになっています。ご自宅へ伺わないお家の彼岸供養は、寺の本堂で、一軒一軒心を込めて読み込みをさせていただきました。 3月中旬から、護持会のご協力をいただき、境内の整備をしています。その工事がちょうど春彼岸と重なってしまい、お墓参り行かれる方や、お彼岸のご挨拶にいらして下さった方々に大変ご迷惑をおかけしてしまいました。今回の工事では、参道からフラットな通路を作っています。寺の玄関まで、車椅子が通ることができ、杖や、手押し車を使っても歩きやすいようにしました。 前回の工事で、駐車場から参道、墓地への道を段差が無いように舗装しましたが、その後、何年も取りかかれずにおりました。今年になってやっと続きの工事が出来ることになりました。来月には通路の工事も終わっておりますので、新しい通路の感想を聞かせていただければと思います。
 通路の中、つまり境内の真ん中は、いずれは枯山水にしたいと思っています。来春の総代会で相談して最終決定となりますので、どんな感じに仕上がるのか今から楽しみです。
 お彼岸の入りをむかえる頃、例年よりだいぶ早くに山門の桜が花を付けた日、オンライン授業で一年間、実家に戻っていた大学生の長男が、東京に帰っていきました。まだまだ感染が収まっているとはいえない関東に送り出すのは心配ですが、4年生になるので、ゼミに通う必要があり、オンライン授業というわけにはいかないそうです。単位はほとんど3年間で取得している様なので、毎日ラッシュの時間に授業のために登校することはないので、そのあたりは少し安心です。いずれにしても、残り1年となった学生生活を悔いの無いよう過ごして欲しいです。一人家に残った二男も、この春から高校生になり、初めての自転車通学を楽しみにしているようです。昨年は子どもたちもみんな、色々なことを諦め、我慢をしてきました。オンライン授業、時間差登校、感染対策をとりながらの代替行事など、先生方も苦労しながら子どもたちを指導して下さったと思います。コロナ禍で振り回された一年間でしたが、花が咲き、新しい春が巡ってきました。マスクや消毒と共存しながら、それぞれの楽しみを見つけてほしいと願っています。







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