住職レター 令和2年8月号

 立秋を過ぎたとは言え、遅い梅雨明け以降酷暑が続いております。そしてこの暑さの中でも、ウイルスの力はとどまるところを見せません。
 本年は、護持会総代様とも相談の上、感染症予防を第一に考え、いつもとは違う方法で、夏の行事を終えました。そのことについて、ご報告させていただきたいと思います。
 まず、例年8月1日、10時からの永代供養者合同法要は、参列者なしで、いつも通り行いました。
 盆経については、できる限りの感染防止をした上で、ご自宅に伺うか、寺で住職が行う、またはオンラインで行うという3つの方法を提示させていただいて、各家にその方法を選んでいただきました。
 8月1日の午後から、棚経をご希望される各家をまわり始めました。徒歩でお参りさせていただいている近所の信者さま宅には、家の中には入らず、ご自宅の玄関の前で、読経をいたしました。そして8月14日、住職と二人の弟子(息子たち)とで寺盆経。その際には、あらかじめ送付していだだいた戒名を読みこみしました。
 8月19日の施食会も例年とおり午後6時から、住職と弟子二人とで行いました。こちらも送っていただいたすべての戒名と、それ以外の壇信徒さまにつきましては、○○家先祖代々で読みこみをいたしました。
 例年でしたら、朝8時から清掃奉仕、飾り付けのお手伝いをしていただいておりますが、すべて山内で致しました。本堂の掃除だけでも大変で、とても外までは手がまわりません。いつも熱い中、壇信徒さまにご協力いただいていることのありがたさに、改めて気付くことができました。飾り付けも、いつも婦人会員様方にお任せしているので、頭を悩ませながらいたしました。
 壇信徒の皆さまにお尋ねした、壇信徒参拝旅行の時期についてのアンケートは、大多数の方が「コロナ終息後に」というお考えの様でした。今はまだ、不安の中、辛抱が続く日々をお過ごしのことと思います。棚経にうかがった先でも、お盆休みでも、家族の方は余りいらっしゃいませんでした。都会に住む我が家の娘たちも、ずっと帰省が叶っていません。
 ただ、コロナ禍の中でも、蓮が咲き、百合が咲き、寺の夏を彩っております。早くこの事態が終息して、平穏な日々になり、一日も早く、皆さまが集まることのできるお寺に戻ることを願っています。







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