住職レター 令和2年4月号

 四月の第一日曜日、海徳寺護寺会、婦人会さま主催の清掃奉仕作業をしていただきました。まだ、緊急事態宣言が出される前とは言え、三密状態を避けるために、境内地(屋外)のみの作業にすること、人との距離を取っていただくことを徹底して、いつもなら楽しみのひとつである、揃っての休憩も無しにして、2時間ほどで終了しました。作業終了後に皆でおにぎりと豚汁などの簡単な接待で親交を深めていただくことも、この度ばかりは叶わず、菓子パンとお茶のペットボトルをお渡しして解散となりました。そんな中でも黙々と作業してくださった壇信徒の皆さまに、心より感謝申し上げます。ちょうど山内の桜が満開の日で「良い花見ができた」と言っていただけたのが幸いでした。
 本来ならこの4月に予定しておりました、海徳寺護寺会主催の壇信徒参拝も1年先送りすることに致しました。
 旅程は当初予定していたとおり、福井県の永平寺と能登の總持寺祖院を参拝します。 永平寺は曹洞宗の開祖道元禅師が開かれた大本山であり、能登の祖院は太祖瑩山禅師が開かれた總持寺が横浜に移転する前の始まりの地です。また、両寺院拝観の他、能登の朝市見学や和倉温泉への宿泊等を予定しております。 先送りになってしまいましたが、来年皆さまと旅を出来ることを楽しみに、この苦境を乗り越えたいと思います。
 日本全体に新型コロナウイルス(SARS-CoV2)による感染症の拡大防止のための緊急事態宣言が出されました。
 全日本仏教会、曹洞宗宗務庁、岡山県宗務所などからも、感染防止を徹底するための指針や具体的なお願いなどが相次いで届いております。こういう事態を踏まえ、海徳寺でも、3月から、坐禅、写経等の行事はすべて無期限にお休みさせていただいております。5月の開基家の法要も中止となっております。
 また、葬儀、法事等はできるだけ、延期や規模を縮小していただいたり、マスクの着用をお願いしており、会食はお断りさせていただいております。本来ならば、どちらも積極的に勧めている立場でありながら、非常に心苦しいのですが、感染拡大の防止を第一に考え、皆さまにもご協力いただけるようにお願い申し上げます。しばらくは、学校が休みになっている息子たちと共に山内整美専一に日々を過ごして行こうと思っております。また、一日も早い終息を願い、非力ながら祈祷を続ける所存です。







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