住職レター H30年3月号

 3月上旬は穏やかな日が続きましたが、お彼岸を迎えていきなり天候が崩れ、風雨に悩まされる日々でした。お墓参りの方も雨の合間を縫うように来られていたようです。墓へと続く道は勾配が急なので、足元が悪いと心配です。私も空と相談しながら、バイクと車を乗り換えながらのお参りでした。晴れた日には息子たちが、歩いて近場を回らせていただきました。剃髪をした長男の後ろ姿は私に良く似ていて、何とも不思議な気持ちになりました。
 彼岸が明けると今度は一転、初夏の様な陽気が続き、梅はあっという間に散り、下旬には桜もほころびはじめました。ぱっと咲いてぱっと散るのが桜の美学とはいえ、気がつけば葉桜になってしまうのではないかという勢いです。
 今年も代わり映えはしませんが、おひな飾りをしました。竹やぶを大幅に刈ったので、大きな竹が余り残ってないのですが、やはり青竹を使うと風情が出ます。3月になるとすぐに飾るのですが、お彼岸を過ぎ、4月初めまでは飾り続けています。
 そして桃の花が咲くのは、桜がとうに散ってしまった後です。桃の節句は旧暦で祝うのが本来なのだと感じます。自然と密接に関わって暮らしてきた先人たちの感性を大事にし、季節の移ろいを生活の中に感じながら日々を暮らして行きたいです。そんな暮らしが一日一日を大事に生きる事にもつながっていくのだと思います。








前号住職レター一覧次号