住職レター H28年12月号

 毎年12月の第一月曜日には、写経供養会とお焚き上げの法要を行います。写経会の方々が参加され、1年間書き溜めた写経を供養いたします。同時に古いお塔婆、白木位牌、お札等もお焚き上げいたします。法要の後は、皆で和気あいあいと精進料理を召し上がっていただき、さながら写経会の忘年会といったところでしょうか。前日から料理の仕込みや食器の用意などに追われましたが、皆さま喜んで頂いたようで何よりでした。
 年末ギリギリになりましたが、永代供養塔の破損箇所もきれいに修繕が終わりました。
 今年は熊本の二度にわたる大地震に始まり、北海道、鳥取、そして年末になって茨城でも震度6弱の地震に見舞われました。滅多に地震が起きないといわれる、ここ岡山県でも鳥取地震の際は県北では震度5強を記録し、怖い思いをされた方も多いだろうと思います。
 また年の瀬になって新潟県の糸魚川の火事は強風に煽られ大災害となってしまいました。新しい歳を目前にして、自宅を失ってしまった方、また火元になった方も謝罪文を配布されておりましたが、どちらの胸の内もさぞかし辛かろうと想像するばかりです。
 そんな時に聞いたのが「糸魚川市にふるさと納税が急増」というニュースです。昔からある「お互い様」の気持ちを、まだこの国は失ってないのだと、ほっとする気持ちになりました。
 毎日慌ただしく過ごしているうちに、一年はあっという間の過ぎてしまいますが、今年も無事に新年を迎えられることに感謝!!

「去年今年(こぞことし)貫く棒の如きもの」
高浜虚子








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