住職レター H27年9月号

 夏が駆け足で過ぎて行き、各地に甚大な被害をもたらした豪雨の後で迎えた秋彼岸は、随分としのぎやすく穏やかな天候でした。彼岸明け、墓地にゴミ拾いに向かうと、ほとんどのお墓には新しい花やシキミが供えてあって、今年もたくさんの方がお参りに来て下さったことがうかがえます。また、お参りされてないお墓も草がとってあったりすると、近隣の方が気をつかわれたのかな?と想像し嬉しく思いました。
 先日は、倉敷市玉島地区と浅口市の三十余ヶ寺の寺院及び檀信徒とで構成されている『玉島浅口佛教会檀信徒連合会』が毎年企画している寺院めぐり研修会に初めて参加して参りました。海徳寺の檀信徒さんも2名の方が役員を務めて下さっておりますので、ご一緒できて何よりでした。
 最初に訪れた臨済宗妙心寺では、美しい朱塗りの器に京都らしい食材を使った心づくしの精進食事を美味しく頂きました。境内も素晴らしい景観でしたが時間の関係で諸堂拝観が出来なかったのは残念でした。
 次に向かった鈴虫寺(妙徳山 華厳寺)では約六千匹の鈴虫の音色と御住職の軽快な法話で楽しい時間を過ごしました。四季を通じて絶えることの無い鈴虫の音色を求めた努力と生き様や「他不是我」のお話を聞かせて頂き、参拝者が絶えることなく、二度三度と足を運ぶ理由がわかった気がいたしました。
 最後の目的地、高山寺では本物の鳥獣戯画を拝観させて頂きました。ここは紅葉の名所でもあります。この時期はまだ青々としたモミジのトンネルを通っての参拝となりましたが、自然豊かで風情ある古刹の景色がありました。
 天候にも恵まれ、宗派の違うお寺の檀信徒さん方との交流を楽しみ、実りある研修をさせていただきました。






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