住職レター H27年6月号

 6月は梅仕事の季節です。今年は梅が不作でしたので、たくさんは作れませんでしたが、妻と分担して、割り梅の砂糖漬け、梅ジュース、梅味噌、梅ジャムを作りました。
 またラッキョは今年は畑を休ませていましたので、市販されているものを買ってきて、塩ラッキョ、甘酢漬け、赤梅酢漬けにしました。新生姜も赤梅酢漬けと甘酢漬け(ガリ)を漬けて、今年の作業は終了です。
 最近「夏バテ」ならぬ「梅雨バテ」という言葉をよく耳にします。人間の体は、高温・多湿な状態では体温を一定に保とうとしてエネルギーを消費し、かなりの負担がかかるそうです。梅雨の時期に少しずつ落ちた体力に、「梅雨明けの暑さ」でとどめを刺し、自律神経系の乱れから「夏バテ」を起こすとか…。
 梅雨の語源には「梅の実が熟す頃の雨」という説があります。この時期には梅やラッキョが身体によいと言われます。梅は、中国最古の薬物書「神農本草経」にも載っているほど古くから効果を知られている食べ物です。効能・薬効を薬膳の本で調べてみると、胃腸の働きをよくし、食欲をすすめ、悪玉腸内細菌の抑制や整腸作用に効果があり、疲労回復、老化防止、筋肉疲労にもよい。カルシウムと結合して骨を強化する効用があり、鉄の吸収を促進し、血行をよくする働きもある。風邪・二日酔いにも効果がある……などと、とても書ききれません。
 ラッキョや生姜にも夏バテ防止の効能があるそうです。夏を乗り越えないと、私の仕事はつとまりません。梅雨明けももうすぐです。体力を調えて、本格的な夏を迎えたいと思います。






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