唐津城から見た風景


壱岐の猿岩


写経供養の御焚き上げ



住職レター H26年12月号

 12月初旬、岡山県祖門会による研修旅行で壱岐島へ行ってまいりました。祖門会とは曹洞宗二大本山の一つである「永平寺」の後援会ともいえる組織です。壱岐には「壱岐歎仏(たんぶつ)」という独特な法要があります。歎物とは、曹洞宗の寺院で主に行われ、仏を賛嘆し、功徳を称えて大勢の僧侶が一斉に節をつけて仏名を唱えることです。壱岐では秋に年中行事として行うのですが、この度特別に見せて頂ける事となりました。
 発達した低気圧の影響で海は大時化になり出航が危ぶまれましたが、大波に揺られながら何とか壱岐の港に到着しました。
 壱岐歎仏は導師、木魚、磬子、手磬、?、サンテンの六人の配役が必要ですが、当日は十五〜六名の方丈様に随喜して頂き、その様子は圧巻でした。太鼓や鐘に合わせて、独特の節回しで読経が行われ、焼香して、お米とご飯の供養をします。本当に貴重な体験をさせていただき、感謝しております。
 その後、バスで島内を観光したのですが、案内をして下さったガイドさんは数年前、お父様を亡くなされたそうで、法要毎に聞いていた歎仏を思い出されて涙ぐむ場面もありました。壱岐島では仏教がみんなの心に寄り添っているのだなと実感した出来事でした。
 その日のうちに博多へ帰り、二日目は呼子の朝市や唐津城、虹の松原の観光を楽しみました。
 多くの思い出とお土産を持って夕方、岡山に無事帰りました。





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