住職レター H25年8月号

 8月19日、夕方6時より、施食会が開催され、当日の朝8時からは、護持会・婦人会による清掃奉仕が行われました。広い本堂の隅々まで雑巾できれいに拭いて、境内や参道、裏庭まで草をひいて下さいました。年々暑さが厳しくなる中、たくさんの方に来ていただき感謝申し上げます。
 その裏庭の床下で、野良犬が出産したのは、8月になって間もなくでしょうか。放っておいて、お参り方にケガでもさせたら大変ですし、野良なので保護して引取手を探すのも困難です。可哀そうではありますが、保健所に依頼すると、すぐに餌を入れた檻を取り付けて、ものの1時間ほどで子犬たちがかかりました。親犬は遠巻きに少し吠えたくらいで、ひょっとしたら以前は飼い犬だったのかも知れません。子犬たちは保健所の方につれて行かれました。母親もかかるかも知れないからしばらく置いておいて下さいと言われ、そのまま仕掛けておくと、今度捕まったのは、猫でした。人に慣れていて飼い猫だといけないので、そのまま放ちました。
 社会の中で人とペットが共生するための、最低限の飼い主のモラルが守られていないと感じることがあります。ペットは可愛いですし、我が家の子供たちも子犬のそばを離れませんでした。でも子犬はいつまでも子犬ではありません。そんな当たり前のことがわからず、大きくなってしまい飼えない…と手放す(捨てる)飼い主も多いのです。そのペットの行く末は、不幸な道をたどることは承知なのでしょうか?家族同然に愛され、手厚く葬儀までしてもらうペットがいれば、一方では物のように捨てられるペットもいるという極端さを憂いてしまいます。縁あって手元に置いたのですから、最後まで縁をつないでほしいと思います。




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