住職レター H25年6月号

 各地でアジサイが見頃を迎えています。
 今年は例年より早めの五月から梅雨入り宣言はなされたものの、その後は空梅雨が続き、庭のアジサイも萎れかけていました。しかし、その後一転して続いた大雨で息を吹き返し、現在は色鮮やか花々が競い合うように咲き誇っています。空梅雨も困りますが被害が出るほども豪雨にも泣かされます。ただ、年ごとに段々季節感が薄れていっているように感じる中、梅雨の天気は季節の移り変わりをハッキリと我々に教えてくれます。
 水田に植えられた稲も、夏野菜も少しでも太陽を浴びようと今、懸命に成長しています。十年前、小梅だとばかり思っていた参道の梅の実は年毎に成長し、今年は大粒の梅の実になりました。完熟の美しい黄色い実をジャムにしました。
 この命を頂いた我々はどんな花を咲かせ、どんな実をつけるのでしょうか?
 どんな悪天候が続こうとも、異常気象が叫ばれようとも、育つものは真直ぐに育っていきます。人もまた同じだと思うのです。







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