住職レター H25年5月号

 私事ですが、先日中学校の同窓会が開催されました。大学のOBであり、宗門の先輩僧侶でもある恩師から「そろそろ学年全体の同窓会を開いてはどうか?」と打診されたのがきっかけで、同級生数人と手分けして幹事を務めさせていただきました。卒業してから30年以上経っていること、また自分自身故郷を20年間離れていたこともあって、簡単な作業ではありませんでしたが、友人たちの協力があり、70名という大勢の同級生が集まってくれました。卒業以来初めて見る顔も多く、かすかな中学生の面影と名札を頼りになんとか目前の中年の顔と一致させました。でも、話をしているうちに記憶が甦り、いつの間にか中学生の頃から少しも変わっていない自分たちがそこにいて、あっという間の数時間でした。人の記憶は上書きされていくもので、その日会えた同級生はみな40代のその顔になりましたが、会えなかった同級生は自分の中では15歳のままなのです。50代、60代…と、元気に、共に上書きしていきたいものです。

  白髪になれた よろこび
  シワがふえた よろこび
  腰が曲がった よろこび
  これも父母から頂いたという
  感謝のところに
  落ち着こうよ







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