住職レター H25年3月号

 3月上旬、震災ボランティアとして宮城、福島に行ってまいりました。
 昨年は秋田県在住の友人の僧侶と共に岩手県大槌町に行かせていただきましたが、今回は福島県伊達市を拠点に支援活動をしているグループと、ご一緒させていただくことになりました。
 全国から集まった約20名の仲間と共に、福島市内から宮城県亘理町の仮設住宅まで片道2時間、自動車での移動です。
 途中、国道を離れ、海沿いの道路を走っていると、道端の車からお袈裟姿のお坊さんが降りてこられ、海に向かって歩いて行く場面に出くわしました。きっと3月11日を前にして、三回忌供養の為、読経に行かれたのでしょう。その姿にあらためて今、自分がいる場所の意味(重み)を感じました。
 仮設住宅に到着した我々は集会所にて集まっていらした被災者の方々(主におじいちゃん、おばあちゃん)と共にお茶やコーヒーを飲んだり、持参した各地の名菓を食べたりしながら、しばし歓談いたしました。いつもは足湯セットを持参してマッサージなどもしているそうですが、今回は折り紙を折ったり、切り絵などをしながら楽しい時間を過ごしました。
 その日は平日だったので、仕事中の方や、学校に行っている子供たちと過ごす事は出来ませんでしたが、帰る頃、下校中の多くの小学生とすれ違い、元気な挨拶をしてもらいました。子供たちのそんな姿が、復興のために必要な一番のパワーのように感じました。







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