住職レター H24年8月号

 8月13日、盆で帰省した親族も立ち会いの下、中学生になった長男の得度式を行いました。近隣の御寺院様方のご子息は小学校高学年くらいで得度されるので、少し遅めの式になったのですが、息子が得度の意味と必要性を理解し、納得した上で得度させたかったので、この時期となりました。
 得度式の内容は大きく分けて2つあります。
 ひとつは、僧侶として髪を剃ったり、衣や袈裟を授ける式です。そしてもうひとつが戒法を受け、これから僧侶として生きて行く意志を師匠に示す受戒の式です。
 ご本尊様に御拝をし、これから父というだけではなく、本師となる私に対して御拝をし、母に御拝をする、ぎこちないながらも、ひとりの僧侶としての息子の姿に、思わず胸が熱くなりました。
 得度を終えたからといっても、僧堂に上がったように、急に起床が3時4時になったり、朝食が粥になるわけでもなく、まだ普通の中学生として生活していくわけですが、僧侶としての一歩を歩みだしたことで、息子の中で何が変わっていくのか、楽しみでもあります。本人は涼しくなった頭で、新学期に友達と会うのが少し照れくさい様子です。
 私自身、息子が父を見る目と共に、弟子として師匠としての人となりを見られているのだと思うと身の引きしまる思いです。息子と共にこの道を歩み続けて行けたら幸いです。







前号住職レター一覧次号