アクリルたわし


3年越しに咲いたサクララン


参道の彼岸花

住職レター H23年9月号


 彼岸経が終わりました。
 『暑さ寒さも彼岸まで』と慣用句にありますように、随分と過ごしやすくなりました。
 仏教では、生死の海を渡って到達する悟りの世界を彼岸といい、その反対側の私達がいる世界を此岸(しがん)といいます。彼岸は西に、此岸は東にあるとされており、太陽が真東から昇って真西に沈む秋分と春分は、彼岸と此岸がもっとも近づくと考えられているため、ご先祖さまにお参りするようになったといわれます。
 また、この言葉は気候のことを表しているだけでなく、『どんな困難なことでも、時を待てば峠を越えますから、決してあきらめずに耐えれば、いつか解決します』という意味もあります。
 今年は東日本大震災に始まり、日本列島を縦断した台風の被害、今もって予断を許さない新燃岳噴火など、たくさんの自然災害にみまわれました。多くの方が今でも苦しみの中におられることでしょう。
 海徳寺婦人会員さんより、たくさんのアクリルたわしを頂きました。これを被災地の方に送ってほしいとのことでした。少しでも元気を出してほしいからと明るい選び、花やハートやドーナツの形にしたそうです。ひとつひとつ心を込めて丁寧に編まれています。責任を持って送り届けたいと思います。
 皆さまの心に一日でも早く『彼岸に至る=安らぎが戻る』時が来ますように。








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