住職レター 令和5年8月号

 コロナが5類になってから初めてのお盆を迎えました。毎年お盆の始まりは、毎年8月1日に行われる永代供養合同法要です。過去2年間は、感染防止の観点から、案内は出さずにいたのですが、お墓参りだけ参加される方がおられました。今年は、供養者全員に案内を出し、本堂での法要からお墓参りまで自由に参加していただきました。たくさんの方が参加され、お寺の方で永代に供養するとはいっても、ご自身がお元気なうちはお参りをされたいのだなと供養の御心を改めて感じました。
 この3年間は接触を少なくするために、棚経も希望者だけにしていましたが、この夏は可能な限り、ご自宅に伺いました。この3年間はお寺での読み込みを中心にしていたので合同法要で読み込んで欲しいといわれる方も多くいらっしゃいましたが、自宅の仏壇を希望される方も前年よりは格段に増えました。この3年の間に新しく檀家になって初めて伺うお宅も多くありました。会って話すのが久しぶりな方々の、元気なお顔が見られたのも、とても嬉しいことでした。
 昨年までは8月19日の18時開経で、コロナ禍の3年間は山内のみで行っていた施食会法要も、今年は自由に参加してもらいました。日程は8月13日17時開経、近隣法類のご寺院さまにも、ご随喜いただきました。 また、経木塔婆を使用する「水施食」も今年から始めました。水施食とは施食会法要の一つの形で特に水(乾き)に対しての法要です。施食会では施食棚に野菜や果物、餓鬼飯、水の子、浄水などをお供えしますが、この時、経木塔婆も祀ります。手順としては、法要が終了した後、各家のご先祖さまが書いてある経木塔婆を受取り、それをザルに入れて、横にある桶から塔婆に水を注ぐというものです。または、受け取った塔婆を持ち帰り、仏壇やお墓の花立てにお盆中挿しておくという形もあります。水を供養して乾きを癒やして頂き、お盆中帰ってきたご先祖さまに気持ちよく過ごしてもらいたいという供養の形です。
 施食会法要が終わった後には、希望の方に「メダカすくい」も楽しんでいただきました。この日のために一年間丹精込めてメダカを繁殖させてきました。子どもも大人も喜んですくって帰っていかれました。 今までと様式が変わって、わかりにくかったかもしれません。これからも直した方が良いところは微調整をしながら、この形が定着していけるように努力してまいります。









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