住職レター 令和5年6月号

 今年は3年間苦しめられた新型コロナ感染症が5類に指定されて制限が解除され、様々な行事が再開されております。曹洞宗の関係団体で、寺族と壇信徒の女性方で組織されている曹洞宗婦人会という会があります。曹洞宗婦人会は「ひろげよう 信じよう 美しい心のふれあい」のスローガンの下、寺院や地域社会の発展につとめ、仏教徒としてみかえりを求めず、菩薩のごとくただひたすら自分の出来ることを率先して行っている団体です。5月の中旬に、東京の曹洞宗宗務庁で総会・研修会が開催されましたが、6月には岡山県の曹洞宗宗務所婦人会の総会・研修会が岡山県宗務所(高梁市)を会場に開かれました。曹洞宗婦人会の下に全国の宗務所毎の婦人会があり、さらにそこに各寺院の婦人会が所属しています。この研修会の講師は、高梁市万福寺ご住職の翁泰仙老師で、「逆境に立って学ぶとこ」という演題で法話をしていただきました。長年布教師として活動されておられる翁老師は、巧みな話術で笑いを交えながらも、コロナ禍の我慢の日々で何を学んだか、何が大切かということをお話し下さいました。「我欲ばかりを求めず、普段、周りの人たちにどれほど助けられているか、自分の幸せを見つめなおして下さい。」というお言葉がとても印象的で、心に響くお話でした。
 海徳寺の敷地内も、山紫陽花が終わり、額紫陽花、西洋紫陽花、半夏生などの季節の花々が次々に咲いています。紫陽花は色々な方からいただいたものを挿し木にして増やしているので、どんどん鉢が増えていっています。路地にいつ下ろすか、次は何処に植えようかと、嬉しい悩みも増えました。6月下旬には早々に蓮も咲き始めました。最初に咲いた蓮は、鳥取からレンコンでいただいた「黄王杯」という白色一重の蓮でした。蓮も実生で増やしたり、頂いたりして蓮鉢を順調に増やしてきましたが、今年は芽吹かなかったものもあり、とても残念です。これから夏に向かいピンク色や、八重のもの、また睡蓮なども次々に咲いてくれることを楽しみにしています。








前号住職レター一覧次号