住職レター 令和5年5月号

 例年より早く梅雨入りをして、駐車場のサクランボも花が散り、今度はたくさんの実をつけました。
 現在高校生の我が家の末っ子二男が幼稚園を卒園した時に、卒園記念樹としてサクランボの苗木を植えました。幼稚園のサクランボも子どもたちと同じく、すくすく成長して、小学校を卒業する年にサクランボ狩りに呼んでいただきました。そして今年の春も同じように呼んでいただきました。生憎の雨で少人数だったのですが、幼稚園の頃と変わらず仲良しの仲間たちです。私立幼稚園のため、それぞれ別々の小、中、高等学校に進んでいるのですが、SNSもあり、「○○幼稚園○○組!」という何とも可愛らしい名前のライングループを作ってやりとりをしている様です。仏教幼稚園なので、サクランボ狩りをした後は、中に入れていただき、本尊さまにご挨拶をしてきたそうです。鳥に食べられないようにネットをかけて、大切に子どもたちの記念樹を育てていただいていることに感謝です。
 5月の中旬に、東京の曹洞宗宗務庁を会場に、曹洞宗婦人会が開催され、海徳寺からも婦人会長と寺族が参加して参りました。コロナ禍があり、4年振りの開催でした。研修会の講師は総本山總持寺西堂、愛知尼僧堂堂長の山俊薫老師で、とても楽しみにしていたようですが、体調不良でピンチヒッターの東京の正覚寺ご住職の山田悠光老師がつとめられました。山田老師は元シスターという異例の経歴を持たれ、海外での布教活動歴も長くお話も楽しかった様です。青山老師は山田老師の師匠でもあり、近況を伝えられたそうですが、満身創痍で今年90歳を迎えられることもあり、尼僧堂堂長は激務なので、住職をつとめられる無量寺でゆっくりして欲しいとお弟子たちが言うのを「仏教の基本である、生老病死を弟子たちにこの身を持って見せたい」という高い志を持ち、今も指導に当たられているそうです。僧侶として何と見事な姿だろうと深く感銘を受けました。
 翌週には東京ガーデンシアターを会場に令和5年度梅花流全国奉詠大会が開催されました。こちらも4年振りです。梅花流詠賛歌とは曹洞宗の作法でお唱えする御詠歌です。新型コロナが5類になり、色々なことが動き始めました。大会での様子はライブ配信され、YouTubeにもアップされました。梅花も二部合唱をするなど新しい試みがされていて、コロナ禍の3年間は無駄な時間ばかりではなく、みな色々と模索していたことが感じられました。







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