住職レター 令和5年10月号

 コロナ禍の3年間が終わったとはいえ、今も新型コロナウィルス感染症、インフルエンザ共に流行が続いています。いつもでしたら冬によく聞く学級閉鎖も夏の終わりからあるようです。また病名がはっきりしない風邪症状を訴える声も多く聞きます。手指の消毒やうがい、場合に応じたマスクの着用など、つい気が緩んで忘れそうになっているのですが、自分の身を守るためと、周りに感染させないためにも、気をつけていきたいと思います。
 時計が止まっていたかのような3年間を取り戻すかのように、各地で色々なイベントが次々に開催されて、本当に忙しい秋を迎えています。我が町、倉敷市でも美観地区などの観光地では連日、修学旅行生や観光に来られた方々で賑わっています。
 10月初旬には、曹洞宗の本山の一つ、大本山永平寺の護持後援する組織である祖門会の祝賀会が鳥取で開催され、久しぶりに宿泊を伴う集まりに行ってまいりました。
 また10月中旬には、曹洞宗の外郭団体である婦人会の中国管区研修会が広島市内で開催されて、海徳寺の寺族を含む会員5名が参加しました。この研修会も過去三年は中止とオンラインを含むハイブリッド方式で行われたため、4年振りに県を超えて対面で集まり、大いに盛り上がったということです。講師の先生は東京都、正覚寺ご住職であり、前職がカトリックのシスターという特異な経歴を持たれる尼僧の山田悠光老師で、愛知県尼僧専門道場主の青山俊薫老師の愛弟子でもいらっしゃいます。本部婦人会会長も長野県から駆けつけて来られて、研修の後は食事会とビンゴ大会をして、とても楽しい集まりだったそうです。
 また寺族が学んでいる生け花の流派である嵯峨御流でも、全国各地で花会が開かれています。コロナ禍の3年間構想を練られた周年記念の花展が次々に予定されているそうです。 まさに泥の中で耐え忍んだ蓮が美しい花を咲かせるかのように、我慢していたこと、日々精進していたことを、やっと形に表しているような秋の行事がまだまだ続いています。









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