住職レター 令和4年8月号

 涼しかった6月、梅雨明け宣言後も雨続きだった7月が過ぎて、8月は猛烈に暑い日々でした。
 本来なら梅雨明けに行う土用干しも、やっと終えることができました。コロナ禍3年目の夏は、去年、一昨年と少し様子が違い、行動制限の無い夏でしたが、お盆の棚経は相変わらず、お寺での読みこみを希望される方の方が多かったです。
 8月1日の合同法要は、本堂での法要は山内だけで行い、永代供養墓へのお参りは自由に参加していただきました。
 お盆の各家の読みこみは8月15日に、二男と二人で行い、引き続いて施食会法要も行いました。3年前は、教区のご寺院さまにもご随喜いただき、岡山大学の学生さんによる寄席を開いていたことを思うと寂しい限りですが、時代にシフトして行って、その時出来る精一杯を粛々とつとめさせていただこうと思っております。
 盆通信で「水施食」について、壇信徒さまに打診をしました。水施食とは施食会法要の一つの形で特に水(乾き)に対しての法要です。施食会では施食棚に野菜や果物、餓鬼飯、水の子、浄水などをお供えしますが、この時、経木塔婆も祀ります。手順としては、法要が終了した後、各家のご先祖さまが書いてある経木塔婆を受取り、それをザルに入れて、横にある桶から塔婆に水を注ぐというものです。または、受け取った塔婆を持ち帰り、仏壇やお墓の花立てにお盆中挿しておくという形もあります。水を供養して乾きを癒やして頂き、お盆中帰ってきたご先祖さまに気持ちよく過ごしてもらいたいという供養の形です。
 これからも大勢で集まることが難しい日々が続くならば、個々にお寺を訪れていただき供養する形に変えて行こうかと考えております。
 今年は行動制限の無い夏だということで、娘たちや孫、兄などが帰省をしました。また、お盆の行持を全て済ませたあとは、息子を連れて北海道を旅行しました。息子の興味があるのが、小樽ガラス、農業、五稜郭、ウポポイだということで、お寺の仕事を手伝ったご褒美の意味もこめて、最大限希望に添った行程にしました。感染対策のため、札幌のホテルを拠点にして、小樽、富良野、美瑛、函館、白老と4日間、1200qをレンタカーで移動する旅でした。運転する距離は大変でしたが、青い空と涼しい空気の中、私自身も勉強になる、良い旅でした。







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