住職レター 令和4年7月号

 布教師養成所で共に布教を学んだ仲間達と一緒に、現地研修と法話を学ぶ事を目的として年に一度、七夕の頃に集う「七夕会」ですが、昨年、一昨年はコロナ禍で中止を余儀なくされました。県をまたいだ移動が控えるよう言われていた時期ですので仕方のないことでした。
 平成3年5月、七夕会立ち上げの時から、私たちを指導して下さっていた福島市の萬年山長楽寺御住職の中野重孝老師(雲嚴重孝大和尚)が遷化されました。まだお若くもあり残念でなりません。本葬儀、小祥忌は今年の5月に執り行われたため、遅ればせながら、七夕会の時期に、仲間たちと共に長楽寺にお悔やみに出向いてまいりました。平成30年、七夕会が福島で行われた時には色々とご尽力いただきました。また、令和1年の夏、息子たちを連れて被災地を巡った時に次いで、まさか3度目がこんな訪れ方になるとは思いもよらないことでした。中野老師と共に中国の天童寺や全国各地を研修してまわり、その都度いただいた教えを生涯の宝として、後世に伝えていかなければと改めて感じています。
 さて、境内のシンボルツリーを私が彫刻した「きになる地蔵」にこの度、万成石の立派な屋根が完成しました。檀家の宮本信広さまのご寄進によるもので、工事はお仏壇の光さまにお願いしました。夏の日照りや雨をしのぐことができ、お地蔵さまも気持ちよさそうです。風情のある庭になりまして感謝申し上げます。
 今年もお盆の季節が近づいてきました。今年こそ棚経に回って壇信徒の皆さまと顔を合せることができるのでは?と期待しておりましたが、ここにきて急激なコロナの第七波の感染大拡大で、盆経の方法を考え直すことになり、施食会や合同法要は規模を縮小するなど、今年もまた、振り回されています。幼稚園が夏休みになった孫も母親である娘と共に帰省中で、こちらも振り回されていますが、これは可愛く楽しい苦労です。
 日中は外に出るのをためらうような暑さが続きますが、境内の清掃や敷地内の草刈りなどのお盆の準備にも追われています。そんな中、午前中だけ花を咲かせる蓮の成長を見るのが毎日の楽しみです。壇信徒の皆さまにも、お墓掃除には涼しい午前中に来て頂いて、蓮の花や、育てているメダカを観て楽しんで帰っていただきたいと思います。







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