住職レター 令和4年6月号

 梅雨の晴れ間どころか、あっという間の短い梅雨が終わり、真夏のような、猛暑日が続いています。感染症対策と熱中症対策のバランスに頭を悩ます夏がまたやってきました。
 先月の住職レターでもお知らせした、地域の「馬頭観音」さまの海徳寺の敷地内への移転工事が終わり、6月中旬の涼しい朝のうちに、開眼法要を行いました。
 馬頭観音(馬頭観世音)とは観音菩薩が変化したといわれる六観音の一つで、頭の上に馬の頭をいただいていることから、六道の一つの畜生界を済度(さいど)するといわれます。馬の守護神であると同時に、人間の苦しみも食べ尽くすといわれています。早朝にもかかわらす、近所の方々にも多数ご参列いただきました。馬頭観音さまは、動物愛護守護の観音さまでもあり、この地域にはペットを飼っておられる家も多いことから、ペットの供養墓としても使っていただけるように工事をしていただきました。これからも皆さまにお参りいただき、この地域を見守っていただきたいものです。
 コロナ禍も3年目になり、ワクチン摂取率が上がり、入院患者数などが減ったことなどから、新しいステージへ進んでいることを実感できるようになりました。息子の高校でも、東京、北海道、沖縄へ分散して無事に修学旅行に行ってくることができました。息子たちが中学3年生の時にコロナ禍が始まり、当時は初めての経験のため皆恐れおののいて、全国一斉に休校になり、修学旅行を始め、体育祭、授業参観などの各種イベントは軒並み中止や縮小になりました。中学最後の年に友だちとの思い出が作れなかったことが、とても可哀想でした。高校生になり、また中止になるか気をもんでいましたが、先生方のご尽力もあって無事に開催されました。旅行の数日前からは感染者が出ないように、オンライン授業となり、お土産は通販で申し込みました。旅行出発前にお土産が届いたのもご愛嬌でした。小学校以来の修学旅行はとても楽しかったようで、親の私たちもとても嬉しくありがたい気持ちでいっぱいです。
 6月の境内はアジサイやナツツバキが彩り、蓮も開きはじめました。暑さの中で人間はしぼんでしまいますが、花たちの生命力に癒やされています。今年も暑い夏が予想されます。ダラダラせず、でも無理をせず、健康に過ごすための努力を続けて行きたいと思います。







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