住職レター 令和4年1月号

 年末年始は比較的穏やかな日々が続いておりましたので、今年は除夜の鐘を付きに来ていただきました。例年の様なお酒や軽食の接待や止めて、外で焚き火と、ぜんざいの振る舞いだけを行い、大般若祈祷をして終わりました。二日目、三日目は息子たちと共に早朝祈祷をし、三日から御札を各家にお配りしました。ただ、今年は年明け早々に葬儀が立て続けに入ったので、息子たちに随分と頑張ってもらいました。
 敷地内に数本の梅があり、毎年梅干しを漬けております。昔よりは塩分を押さえていますが、それでも18%と、市販のハチミツ梅などの甘い梅干しと比べると、しっかりした塩味の梅干しです。家族だけで消費できる量ではないので、新年の挨拶でお会いできた方に「祝梅」としてお配りしました。
 社会がウィズコロナに傾き、今年は色々な行事も復活できるのだろうと思っておりましたが、1月半ばにもなると様子が変わってきました。昨年末から世界で大流行していた新たな変異株のオミクロン株が、日本でも驚異的な感染拡大を始め、全国的にまん延防止重点地域が広がりました。倉敷市も例外ではなく、いよいよ身近に感染者や濃厚接触者の話しも聞くようになりました。高校生の二男は新学期早々オンライン授業となりました。部活動が出来なくなるのが辛いらしいです。それでもオンラインで部の会議や活動報告をするなど、自分たちで考えながら行動しているようで感心しました。
 個人でできることと言えば、新しい株だろうと、今までと同様に、3密の回避、特に会話時の正しいマスクの着用、手洗いなどの徹底だということです。
 私たちは「新しい生活様式」とか「コロナ時代の生き方」とか、この2年間で色々なことを学んできました。そのせいか、これだけ感染が広がっても、あまり大騒ぎにはなってない気もします。もちろん気を緩めてはいけませんが、感染対策をしながらチャレンジできることはいくらでもあります。
 寒波が襲ってきて寒さ厳しい日が続きますが、晴れた日には池に鳥たちがやってきます。凜として威厳を示すかのようなたたずまいの鷺や、優雅に羽繕いをする鴨を見ていると、新規感染者数に一喜一憂するなど、どうでも良い気になってきます。どんな世の中だろうと、自分の仕事を黙々とこなし、余計なことは言わず、問われたことには真摯に答え、頼られた時には全力でつとめる。そんな毎日を過ごして行きたいものです。







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