令和元年7月  キキョウ


● キキョウ(桔梗)

 キキョウ科キキョウ属の宿根草。花期は6月〜9月で、別名にアリノヒフキ、ボンバナ、ヨメトリバナなどがあります。
 万葉集や家紋に使われ、秋の季語にもなっているこの花は古くから日本人に愛されています。万葉集のなかで秋の七草と歌われている「朝貌の花」が本種であると言われていて、日当たりの良い草原に見られますが、国内ではそのような場所が激減したため絶滅危惧種になっています。園芸種は広く出回っていますが、早咲きの為、本来咲く季節よりは、だいぶ早く満開を迎えます。
 つぼみは花びら同士がくっついていて紙風船の様に膨らむ姿が可愛く可憐ですが、花はキリリとした星形に開きます。その姿は神秘的でもあり、安倍晴明の五芒星の紋は桔梗紋の変形で晴明神社の神紋になっています。








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