令和元年6月  ナツツバキ


● ナツツバキ(夏椿・沙羅の木

 ツバキ科ナツツバキ属の落葉高木。別名はシャラノキ(沙羅・娑羅)
 仏教の聖樹であるフタバガキ科の沙羅の木に擬せられてこの名前がついたといわれます。沙羅の木は、とても寒さに弱く、日本で育てることはできません。
 平家物語の一節に詠まれている沙羅双樹とは夏椿のことです。「諸行無常」の言葉のとおり、1日花を咲かせた後はポトリと落ちてしまします。人生の儚さが感じられることから、平家物語にも詠まれたのかもしれません。沙羅の木が沙羅双樹と呼ばれるのは、お釈迦様が旅の途中で最期を迎えるときに横たわった場所が2本の対(つい)になった沙羅の木の下だと言われているからです。このため寺院では夏椿も本堂の正面(ご本尊の両側)に植えられているが多いのです。








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