住職レター H28年6月号

 6月に入り、山門の屋根はいよいよ瓦の設置が始まりました。
 とは言え、梅雨入りした後は大雨が続き、工事はなかなかはかどりません。天候や湿度を見ながらの作業は大変だったことだろうと思います。
 いぶし瓦の耐用年数は約50年、葺き直しは20年毎が目安だそうですが、子どもの頃より、山門の工事をした記憶がないので、もしそのままだとしたら50年は経過していることになります。いずれにしても瓦を外して見て戴いた時、あまりに朽ちていて、職人の方も驚いたそうで、ギリギリ間に合ったのだと思います。見た目が大丈夫そうに見えても、中はわからないものです。古い建物でもありますし、経年劣化は避けられませんので、改めてあちこち点検する必要を感じました。
 それでも工事が始まってから一月ほどで、屋根瓦の葺き替えは終わり、最後に焼き直しをした鬼瓦と鯱鉾が載って、山門の工事は終了しました。光が当たると眩しいほどのいぶし銀の美しい屋根に生まれ変わりました。しっかりと補強された山門は、これからも海徳寺のシンボルとしてあり続けていることでしょう。
 護持会をはじめ、お世話になりました方々に深謝申し上げます。








前号住職レター一覧次号