蓮の花は大きいのがひとつだけ


なた豆は花をつけました


ワレモコウはどんどん広がります


毎年忘れず花を咲かせます


萎れてきた枝垂れ桜と山紫陽花(左)

住職レター H26年7月号

 今年も厳しい夏がやって来ました。この暑さは我々と同様、植物にも厳しいようで、庭や鉢の植物が幾つか枯れてしまいました。以前、参道で木陰を作っていた檜の切り株跡に、枝垂れ桜を植えたのですが、初代は残念ながら枯れてしまい現在、二代目の桜も危ない様子です。
 そんな中でも、蓮の花やなた豆、ワレモコウは元気に花を咲かせたり、蔓を伸ばしています。それぞれ同じように水やりをしたり、世話をしているつもりでも枯れる物もあれば、元気に育つ物もあるのが難しいところです。
 先日、倉敷で小5の少女が誘拐されるという事件がありました。同じ市内なので小学校の登下校も厳戒態勢でした。無事に保護されて何よりでしたが、犯人は少女を自分好みの女性に育てようと犯行に及んだそうです。我が子でも思い通りに育つことなど有り得ないのに、紫の上を育てた光源氏のつもりか、それともシュミレーションゲームのつもりでしょうか?理解に苦しみます。
 ただ、傲慢な考えには誰も陥りがちです。自分の型に当てはまらない新入社員に手を焼く人もいらっしゃるでしょう。子や孫さえ世代が違えば違う価値観を持っているものです。自らを省みて、個々を尊重しながら、謙虚な気持ちで他人と向き合わないといけないと改めて感じました。
 これからの夏休み、子どもの言動もいつも以上に目に留まります。
 元気に花を咲かせよう、大きく育てよう。
 与えすぎても、手を出さないでも枯れてしまう。少し離れて自分を見つめる余裕を持ちましょう。





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