住職レター H23年11月号


 仏像彫刻を始めて2年になります。…とは言っても同好会に月2回参加、それも壇務と重なった時にはままならぬ状況ですが、ぼちぼちと続けております。寺と仏像は切っても切れぬ深い縁で結ばれております。逆縁供養でお地蔵さまを彫られたり、亡き方のご供養に仏像彫刻ができるような場所を、いつかこの寺で提供したいと願って始めた仏像彫刻ですが、私にとっても生涯の趣味をいただきました。
 私が通わせていただいている倉敷仏像彫刻同好会の第五回仏像彫刻展が11月16〜20日、倉敷公民館展示室で開催されました。
 私のような初心者の作品や彫刻の道具、彫刻の進め方の展示から始まり、同好会の講師の監物正樹先生やその父上で仏像彫刻作家の(故)監物正市先生の遺品のような美術品とも言える貴重な作品も展示されました。

 秋深まってもなお暖かい日が続き、紅葉がまったく色づきません。もみじも楓も銀杏も緑のまま朽ち果てようとしています。燃えるような紅葉のアーチをくぐる参道を楽しめないのが残念です。
 境内の千両や万両は紅い実をつけ、椿も早いものは花びらを散らしています。白い侘助も愛らしい花をつけ始めました。冬の足音は確かに聞こえているようです。








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