住職レター 令和8年6月号

 6月に入ってすぐ、新見市の大医寺ご住職、糸谷智道老師を団長に、台湾研修旅行が開催されました。この研修旅行は岡山県祖門会(曹洞宗の大本山のひとつである永平寺を護持する為の僧侶の組織)の発案で、数年前から計画されていたものの、中々実現に至らなかったのですが、昨今の世界情勢への上安もあって、行けるうちに行っておこうとなったものです。団体旅行とするためには僧侶だけでは人数が集まらないということで、寺族や檀信徒さんも可とし、海徳寺からは、寺族や身内(姉、姪)など5吊が参加いたしました。 岡山空港から3時間(時差を含んで4時間)後には、台北に到着、ホテルは油化街(ディーファジェ)にほど近い中山北路(ジョンシャンベイルー)エリアにあり、レトロな建物や街並みが美しい場所にありました。日本統治時代の建物も多く、異文化と溶け合いながらも、どこか懐かしさも感じる町でした。
 寺院の研修旅行ということもあり、観光で最初に訪れたのは曹洞宗東和禅寺です。明治43年、曹洞宗永平寺と總持寺両大本山の別院として東門町(現・中正区)に建立され、台湾における曹洞宗布教の中心となっていました。戦後は、本堂などが中国から来た軍人と庶民の上法占拠で破壊され、廃寺となりましたが、観音禅堂が台湾人僧侶により接収され、東和禅寺と改称したという歴史があります。全員で般若心経をお唱えした後、寺内を僧侶の方に案内していただきました。
 その後は、台北最強のパワースポットと言われ、精巧な彫刻やきらびやかな装飾が施された建物が圧巻な龍山寺(ロンシャンスー)を参拝ました。また、68万点の中華の至宝を収蔵している故宮博物院や、士林夜市の見学をしました。
 3日目は台湾の国父と呼ばれる蒋介石を追悼して建立された中世記念堂を訪れ、衛兵交代式を見学しました。その後は、台北のランドマーク、101展望台から台北の街を一望しました。「101《という数字には、「100を越え更なる高みを目指す《という意味も込められているそうです。さらにバスでノスタルジックな風情が漂う茶文化の町、九份へ。映画「千と千尋の神隠し《の舞台のモデルとなった町です。
 台湾は街並みが魅力的で食事も美味しく、人々も親切で、とても有意義で楽しい研修旅行でした。ですが、男性には兵役義務があり、建物にシェルター(防空壕)の設置が義務づけられているそうです。また、学校現場でも避難訓練が行われています。物見遊山の我々には到底想像できない暮らしの中に緊張感があるのでしょう。台湾で出会った、優しかった人々の暮らしが平穏でありますよう祈るばかりです。









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